DrumsTuningBlog ~ドラムに纏わるウロトアゼ~

ドラム音職人によるミュージシャンのためのチューニング覚え書き・・・ Drumsとともに年を重ねた、笑いと涙の夫婦善哉。

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BassDrumの音づくりは・・・体感するしかありません。

ドン。ドスッ。ドフッ。バスッ。トフッ。BassDrumの音の表現です。皆さん、欲しい音によってさまざまな言い方(伝え方)をしますね。経験あるかと思いますが、大抵のリハーサルスタジオやライブハウスのバスドラは打面がかなり強く張ってあり、表側には大きな穴、さらに毛布がぎっしり入れてあります。要はアタックがはっきり見えて余分なサスティーンがない、デッドで扱いやすい音というところでしょうか。トン、またはダン、といった音。私もドラム始めたての頃・・・いや、ずいぶん後まで「バスドラの音ってこれでいいの?レコードやライヴ見てるときはこんな音してないんだけどなぁ」って、はてなマークが浮かびつつも、なんとなくそのままプレイしていました。たまにドスンという感じのバスドラに出会うと「やっぱり、これだよなぁ」と思ってみたり。そのうち自分で弄ったりしはじめると、これがなかなか好きな感じが出せない。混乱する一方です。
・・・何が言いたいかといいますと。バスドラムの音づくりって難しい~って話でございます(笑。
チューナーになってからも、納得できる音になるまではずいぶん時間がかかりました。突破口は、「ひたすら打面を緩めること」でした。ふくよかな低音が出てきて、現場でもなかなかの好評ぶり。タイトにしたい場合は、さらに緩めると鳴りが収まってドスッとした、いい感じの音になります。フロントヘッドは穴小さめ。真ん中に穴はNG。踏んだ時の空気が全部逃げます(狙いならアリです)。曲のメロディーや、リフなんか口ずさみながら、ハモる感じでチューニングすると「ちょっと、俺、バスドラのチューニング上手いんじゃん」と悦に入るほどです。しばらくは猿のオナニー、あっ失礼!馬鹿の一つ覚えの如く、緩めてなんぼの世界が繰り広げられました。が、しかし、ブームというものはいつか去っていくものです。なんか自分が作るバスドラの音って、アタックとか暴れる感じとかがないな~、と思い始めたのです。かといって打面張っていくと音が細くなるしなぁ。。。またまた悩みの季節が訪れました。
そして次なる突破口はプロデューサー、岡野ハジメ氏の一言。ある現場でスネアのチューニングで煮詰まったていたとき。「普通でいいよ、表も裏もおんなじピッチで。クラシックの小太鼓の音っ!」と半分怒りモードで(時間がかかりすぎた、反省)言われたことで、スネアの音づくりの世界がスコーンと開けたことを思い出したのでした。
早速やってみることに。ある程度、バキッとしたアタックがあるくらい打面を張って、フロントヘッドをそれとおなじピッチに合わせてみる。う~ん、アタックは出るものの、なんかしょぼい。両面を少し緩めてみる。おっ!さらに緩めてみる。おおっ!いい感じ。さらに緩めると。き、きたー!まさに思い描いていたアタックも低音も効いた男前な音です。岡野さんありがとう!22インチのバスドラで両面およそD#くらい。現在の自分がつくるバスドラの音。その基礎となるチューニングが完成したのでした。こういったバスドラ遍歴?を経たことで、前出のパンパンに張った毛布の詰まったバスドラの音も場合によっては必要だと思えるようになってきました。
やはり、いろいろと試行錯誤することで理想の音に近づいていくものなんですね。バスドラの音は、体で感じる、まさに「体感」することが大切です。自分が体感し、体で覚えたバスドラのイメージ。この枠のなかでしか作れないし、これがその人のドラムセット全体の音のスケール感を決めてしまいます。あなたのイメージの音はドンですか、ドスッですか。トフっですか。


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ずっとバスドラの音づくりに悩んでいたが、最近好調。LUDWIG メイプル通称「小雪ちゃん」。ワイルドフラワースタジオ所属。ちなみに「小雪ちゃん」はNICO Touches the Wallsの対馬くんによる命名。
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有機生命体 九州編

 チューニングブログですが、たまには思い出話など、やわらかめのやつを書いてみようと思いまして。
 
 熊本県熊本市。高校生からドラムを叩き、バンドを組んでは解散を繰り返し、なんとなくプロドラマーを夢見ていた私。親のすねをかじりつつ、ある時は夜のお仕事(ハコバン)、ある時は怪しげなドラム講師などを営み青春時代を送っておりました。
 そんなある日、一本の電話が鳴った。「おー、的場さん」。聞き覚えのある声、どこか人の神経を逆なでするようなこの声の持ち主は、熊本では名うての鍵盤奏者、磯谷健(現uvAntam)だった。
 「磯谷だけど、憶えてる?」「おう、久しぶりね~」「的場さん(私の方が年上)、こないだのエルモーション(コンテスト)、えらいカッコよかったけん」「そうね?!ありがとう」「俺、今、ヴォーカルと二人でユニットやってるんだけど、バンドにしたいんよね~」「へぇ~そうなんだ」「ぜひ的場さん(年上)に叩いてもらいたいんですよ~(年上)」「えっ、俺?」みたいな会話だったと思う。気乗りしなかったものの、即答もなんなので「一週間、考えさせて」と言った。
 気乗りしない理由は、当時、自分が肝臓をやられていて、バンド活動についていけるか、体力に不安があったこと。そしてもう一つは、そのユニットのヴォーカリスト、マリリンだった。美人ではあるが、全身から放つ凄まじいサブカルオーラ(造語です)と、キレて××したとか、ほんとは男とかいう数々の伝説(噂話)に、私含め、まわりのバンド仲間は完全にどん引きしていたからだ。「一緒にバンドなんて組んじゃったら、みんなになんと言われるか、わかったもんじゃない」という考えがとっさに脳裏をよぎったのである。
 そして一週間後。気持ちの中では断ったつもりだったのと、むこうもなんとなくその辺は察しただろう、といった感じで半分忘れかけていたところに電話が。
 「あ~磯谷ですけどぉ、考えてもらえましたかぁ?」「あっ、う、うん」「入ってもらえますか?」「うん(あ、あれっ?)」「よかった~、マリリンも的場さんとやりたがってたんですよ~」「じ、じゃ、がんばらんとね(うわっ!自分、何を言ってるだぁぁ!)」「来週、一回ミーティングしましょう」「うん(断れ!断るんだぁぁ!!)」「じゃ、よろしお願いしますね」「うん、よろしく(なっ、なにをいって・・・)」「ガチャ(電話を切る音)、プープープー」。。。
 はぁぁ、なんで?なんで?どうして、うんって言っちゃったんだろ・・・。口か?口だ、この口が、勝手に動いちゃったんだよ・・・なぁ。。。頭を抱え込む私。まさに虚をつかれた感じ。だがしかし。
 じつは内心、少しだけ興味はあったんです。磯谷には凄い才能を感じていたし、マリリンの存在感も桁はずれではあった(伝説を除けば)。冷静に考えると確かに役者がそろっている。とりあえずミーティングだけでもいってみるか!と前向きに考えることにした。
 そしてミーティング当日。目の前で見るマリリンは予想以上に綺麗で華奢だった。話しても、ちょっと引っ込み思案な女の子といった印象。ユニットの曲を聴かせてもらったりしながら、「これなら、なんか上手くやっていけるかも。」などと内心ちょっと余裕こき始めたその時。
 磯谷:「実はね、マリリンは的場さんにメンバーになってもらいたくて・・・ねぇ」
 マリリン:「ムフフッ、お祈りしてたの」
 ・・・なんと私からの返事待ちの一週間の間、マリリンが「バンドに入りますように」と祈祷を続けていたことが発覚。鳥肌がたつ。間髪入れずに「あっ、この曲。実はもう一人、私がいて、いつも私のこと見てて・・・今日も柱の陰からみてたんだけど、その子のこと曲にしてみたの」と真顔で告げられる。
 心の中に暗雲が立ち込めた。

均等張りの世界

ドラムチューニングの基本として、ヘッドを均等に張るというものがあります。両面張りのドラムの場合、打面からの振動をできるだけストレスなく、空気またはシェルを通して裏面に伝えるために、とても重要な技術だと思います。張り具合に対するアタック感やレンジ感の充実、あと、チューニングの狂いにくさ。チューナーとして年を重ねるごとに均等張りの大切さを実感しています。先ほど、あえて技術と書いてみましたが・・・この均等張り、実はなかなかに難しいんです。ぼくの周りでできる方、ほぼいないです。多くのドラマーのみなさんに、ぜひ均等張りの世界を一度味わってほしいなと常日頃思っているので、今日はちょっと語ってみます。


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(チューナーたるもの、絶対使わん!と意地を張ってたTAMA TensionWatch。買ってみたけどやっぱり現場では使わない。。。でも割と均等に張れます。音を出せない場面での仕込みには便利です。)


私的に。今まで見聞きしたドラムチューニングに関する情報を総合すると「均等張りは大切だけど、神経質になって、完璧に合わせなくてもよい」といった意見が定説です。神経質になって、完璧に合わせなくてもよいとは?ぼくはこういうことだと思います。「ドラムという楽器自体が、弦楽器ほどの正確な音程を求められるわけではなく、楽器の構造やパーツも、本来、精度の高い調律を目指す設計になっていない。ドラムのチューニングは音程を合わせることが最終目標ではなく、音色をコントロールする調整に趣があるので、ギターやピアノのようには厳密に音程を合わせることにこだわる必要はありません。」したがって、弦楽器のようなチューニングを目指す必要はありませんが、ドラムのポテンシャルを引き出すためにも、ヘッドにかかるテンションが均等で、ヘッドがスムーズに動く状態を作り出す、というところまでは持っていきたいところです。これは、すべてのテンションボルト付近のヘッドを軽く叩いて、すべてが同じ音に聞こえる状態ともいえます。

具体的には、ドラムの各テンションボルトに近い場所を(実はフープでもよいです)指(フープやラグの場合はスティック)で軽く叩きながら、すべての音を合わせていきます。よくいただく質問に「叩くアタックで合わせるのか、余韻を聞いて合わせるのか・・・どこを聞いて合わせるの?」というのがあります。答えは「サウンドを合わせる」です。アタック、サスティーン、高音から低音のニュアンスまで含めて同じ音に聞こえるようにチューニングしましょう(どうしてもならない場合はヘッドか、ベアリングエッジ、ラグやボルト&ナットなど楽器側に問題があるかもしれません)。コツをひとつ。叩いてる場所と自分の頭(耳)の位置を一定にすると音が判りやすくなります。まずは、いつものようにチューニングしてみて、ある程度均等に張れたかな、という状態になったら、自分の膝の上かドラム椅子のうえにシェルを寝かせます。叩く場所を自分に対して同じ位置になるよう、シェルを回転させながらチューニングするとよいでしょう。反対側のヘッドは手の平でミュートしてください。キーボードやギター、音の出るチューナーなど、音程を確認できるものでチェックしながら合わせるときれいに仕上がります。これができるようになるまで、「俺は均等張りにこだわってないんだよね」は禁止です。そして、できると言わなくなると思います(笑。もちろん私見なので、異論反論さらにはアドバイスある方はご指摘くださいませ。




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