DrumsTuningBlog ~ドラムに纏わるウロトアゼ~

ドラム音職人によるミュージシャンのためのチューニング覚え書き・・・ Drumsとともに年を重ねた、笑いと涙の夫婦善哉。

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有機生命体 九州編 5

さて、久々に有機生命体物語の続きを書いてみようと思います。今回はちょっと個人的な話。今となっては甘い記憶なのです。上京編まではもう少しの辛抱です(書く気なのか~w)。

博多drumBe-1の楽屋に僕宛の電話がきた。それは熊本日赤病院からのものだった。
過酷な(割愛します♪)活動の中、体調を崩し「また肝臓かな?」とおっかなびっくり検査した、その結果が出たのだ。
でもなんで、わざわざ楽屋に?

「絶対安静です。ただちにご入院ください!」
「はい?」
「お車ですか?運転は他の方にお願いして、急いでICUまでお越しください。どのくらいで来れます?」
「えっ、いやっ、ライヴなんで・・・」
「ライヴ?出演されるんですか?・・・的場さん、状況を説明しますと、劇症肝炎の一歩手前です。絶対安静が必要です。」
「でも・・・」 あとは押し問答である。

「とりあえず、ライヴは自分にとって大事なものなので!すみません!」

半ば強引に電話を切った。「えっ、どうしたと?」心配そうなメンバーたち。
そこへ今度は母親から電話が入った。病院が手を回したのだ。

「あんた、なんばしよっとね!すぐ入院せんね!(怒)」
「いや、無理っ!みんなに迷惑かけるけん!」
「ばか!死ぬよ!」
「じゃぁ、死んだっちゃ良か!!」

(ここまで頑張ってきて、やめれるわけないだろう!なぁみんな!!)受話器を持ったまま振り返ると、ささっと視線をそらすメンバーのみなさん。

・・・いや、いいのよ・・・気持はわかるから・・・何にも言えないよね・・・寝たきりならともかく・・・決めなきゃ・・・おれが・・・そう、おれが決めるんや~!!

気持ちを奮い立たせて啖呵を切った。

「とにかくライヴ!終わったら、入院する!ガチャッ!」

 正確にはガチャッ!は言っていない、擬音だ。

ライヴ決行。
だって、マリリンも、礒谷も、大西君も、秀栄も、きっとそうしたと思うから。
死ぬのかな?と思ったが、不思議と恐怖感はなかった。それよりも「これは自分のラストライヴになる、悔いの残らないようにしなければ!」といった凛とした気持ちが湧き上がった。
あぁ~、そういえばこの時、大西君がユンケルを買ってくれたなぁ。まさに焼け石に水、だけど嬉しかった。

そして異様なテンションで臨んだ本番。
一曲目の途中で、すでに感極まり、脱ぐ!(笑。
しかも片方の袖がうまく抜けずにジャケットを振り回しながら叩く。悔しいやらなんやらで涙が溢れてきた。しかし、それを見たメンバーたちは「おっ、まとしゃん気合入ってんな~」とばかりにガンガン前に出て、ヒートアップ!!

・・・だからさ・・・絶対安静なんだよ・・・てめえら・・・殺す気か?・・・よ~し・・・じゃぁ、死んでやるぅ~。

まさにカオス。なんだか分からないけど有機生命体はそういった状態で実力を発揮するバンドなのです。
この時の刹那的なドラミングは後に
「死に向かって突き進むようなドラミングは観る者に衝撃を与える」
というキャッチコピーを生む。
 しかし、それは、いつもそうしなければならない、という十字架を背負うことにもなった。ライヴが終わるたびに、楽屋でマリリンと仲良く並んで酸素を吸っていた、あの頃が懐かしい。

ライヴ終了。
「しばらく娑婆の空気は吸えんけん」と長浜の屋台で打ち上げを行い、そのあとICUに入院。
同じ症状の隣のベッドの方が翌日亡くなる。車いすの生活が1カ月。入院が3カ月。鬱による脱走2回。
ウフッ、若さは馬鹿さ、ねっ♪(マリリンがよく言ってた言葉、でも当時のマリリンはティーンエイジャー…早熟!)

僕の入院中、有機生命体は、あるナイスなドラマーの協力を得て活動を続行、2度目の全国ツアーに出た。そして退院した時は、迷惑掛けたおれをバンドのみんなが快く受け入れてくれた(すみませんでした)。

時を同じくして、あるレーベルから声が掛ってきた。礒谷曰く、怪しい、胡散臭い、という話だったが、地方のバンドにとって大きなチャンスであることは違いない。
すでに決まっていた東京でのライヴの時に会うことに。

そして運命の日、新宿のロフトで演奏を終えた僕らの前に現れたのは、今まで見てきた業界人とは全く違うタイプの大人たちだった。UKプロジェクトの社長、藤井さん(現会長)と、遠藤さん(現社長)。藤井さんのメガネの奥がギラッと光って見えた。

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好きが大事

楽器買った人の話って、聞いていると面白いですね~。

「もうさ~、楽器屋に入ったら、おれのことずっと見てるんだもん(楽器が)!」とか(笑、
「だって、叩いてって言ってたんだもん(楽器が)」とかね。

挙句の果てには

「恋に落ちちゃったんだよね(遠い目)」

などと言いだす始末。つまり、いかにその楽器との出会いが運命的なものだったか。みなさん寄って集って力説するわけであります。

いい加減にしろよ(笑、と思う反面、自分にも大いに心当たりがあったりして。。。いい年した大人でも、楽器購入はなんだか胸躍るものがあるのです。


仕事柄、楽器購入について相談を受けることもよくあります

「あのスネアどう思います?」

「○○○のドラムセットって、うちのバンドに向いてますかね?」

尋ねられた手前、自分の見解は言いますが・・・最近は「いちばん〈好き〉なの買ったら?」って言うように、たぶん?してます。

もうね~、恋愛相談と一緒なんですよ~。聞いてられない(苦笑。答えを確認しに来てるだけだもん。結局はね、みんな、自分が恋した楽器を買うのです。

ただこちらとしては、相談に来た時点で、健気に想うわけですよ。よしよし、ならば・・・同じ予算でも後になっても困らない、一見地味だがポテンシャルの高いアレを、高価なものを買うよりは低予算で楽しめるコレを、無理のない範囲で買って、後は余ったお金はCD買って、映画見て、ディズニーランドで遊んできな♪と思う。

そう、まさに娘を想う父親のような心境になって、アドバイスにも熱が入ってしまうのです。

ただ、話していくうちにだんだんわかってきます。娘の心の中には実は既に決まった相手(楽器)がいて、そいつは噂の○○だったり、高価な○○○だったりするってことが。

お父さんとしては面白くない・・・。

音楽の中で楽器が求められるファクターは限りがないですから、ツッコミを入れようと思えば、いくらでも出来ます。

「ダイキャストじゃないほうがいいんじゃないの?」
「音は良いけど音量小さいor大きすぎるから、セットバランスが難しいんじゃない?」
「あのメーカーはパーツの供給が悪いよ~」

娘可愛さに言っているのですが、それが〈好き〉に油を注いでしまう。彼女の心は決まっているわけで・・・「だって、好きなんだもん!」とほっぺを膨らませられると、おしまいなのです。

いくら、「いやっ、あの楽器は付き合うの大変だよ」とか「それだったら、こっちのドラムのほうが理想に近いんじゃない?」って言っても、〈好き〉にはかなわない。

・・・そもそも、人間の考え方には順番があって、最初に「好きか嫌いか」「やりたいか、やりたくないか」が来て、最後に「良いか、悪いか」が来る仕組みなのです。

恋愛も音楽も、初期衝動、じゃないですか。好きかどうか、やりたいかどうか、という考えと相性がいいのです。いいか悪いかといった客観性を持ってアドバイスしてもたいした説得力はないのですね。

振り返ってみれば自分自身も、まさに好き好き人生です。相談受けたら、聞いてあげて、「好きなの買いなよ(にっこり)」で良いのですね。


〈好き〉が大事。


だから、売り手はそう思われれば、勝ち!


あなたの音は、プレイは、あなたの音楽は〈好き〉って思われていますか?





お勧めチューニング

バスドラムの音づくり、苦手な人多いみたいです。なかなか弄る機会も少ないし・・・難しいもんね。わかります。たぶんお悩みのキーワードは〈低音感〉と〈アタック感〉ではないですか?

一度、コーテッドアンバサダーなどのワンプライのヘッドを使ってみることをお勧めします。

今は本当に様々なヘッドが出てますから「今更アンバサ~?」って声が聞こえてきそうですが、〈厚めのヘッドをゆるく張る〉バスドラムのチューニングでは得られない低音感とアタック感がそこにはあるのです。

薄いヘッドは倍音も多く、均等張りなどの調整もシビアですが、裏返せばそれだけ色々な音が出るということ。お悩みの方はぜひチャレンジしてほしいと思います。


ワンプライのヘッドによるバスドラムチューニング。

一言で表すならば、〈薄いヘッドをきつく張る〉チューニング、ということになります。

・・・なにやら、やたらとキーワード連発しております。

厚めのヘッドをゆるく張る・・・とか、薄いヘッドをきつく張るとか。

これは・・・ぼくはですね、バスドラムのチューニングの基本はこの2つが柱になると思うのですよ。

厚めのヘッドをゆるく張ることで得られる低音は、ボディが豊かでどっしりとした重量感があります。アタックも柔らかく太い。ただし、ある程度パワーを掛けないと、きちんと反応してくれません。
楽器としては、シェルに厚みがあってヘッドの音をダイレクトに表現するタイプのドラムと、とてもよいマッチングを見せます。


薄めのヘッドをきつく張る場合は、少ないパワーでも反応しますが、ヘッド自体の音は、中音域以上に比べて低音域が少なく感じます。
ただし、うまくチューニング出来ると、シェルに十分な振動が伝わり、主に低音の不足を補ってくれる。つまりシェルがよく振動するタイプのドラムに向いていると言えます。

ぶるんと震えるような低音、ダスッといったアタックは厚めのヘッドで得られるものとは別のフィーリングになります。

このチューニングが出来るようになるとドラムでいう〈鳴り〉の理解がぐっと深まります。

さらにミュートやフロントヘッドの穴の位置など、セッテイングが変われば敏感に反応して表情を変えるので、さらなる音づくりの修業にも、もってこいです!

日本での住宅事情やドラム所有率、さらにはスタジオの事情などを考えると・・・実験的なことはなかなか難しいと思います。でもチューニングは回数を重ねれば必ずうまくなるので、頑張ってみてくださいね!

まずは練習スタジオでも楽器屋さんでも、コーテッドアンバサダーが張ってあるバスドラムに出会ったら、ちょっと弄ってみる。そこから新しい音づくりの世界が広がるかもしれません。


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